こんにちわ、スタッフのsachiです。
行ってきました、東京ミッドタウン。
真新しい建物。都内で一番高いビルも含む5つのビルからなる複合施設です。写真で見ていると東京の超建築的な圧倒的なパワーを感じていたのですが、実際に現地に行くとそうでもなく、心地よい空間でした。
秋の涼しさと秋晴れの気持ち良さのせいもあったかもしれませんが、大きな高層ビルが5つ連立しているとは言え、敷地の約6割が自然に囲まれているのでとてもゆったりとした雰囲気でした。ビルに囲まれたメインエントランスも、「囲まれた」感より、「広大な吹き抜け」感の方が大きく、青い空が窓ガラスに写りこみ、大きな青空のように見え、見事さを感じました。
設計は安藤忠雄建築研究所「など」となっているので、他にも設計者が居られるようです。
そして、企画運営は三宅一生デザイン文化財団。
安藤忠雄さん&三宅一生さんから派生した場所なら、ミッドタウンのテーマが日本のデザインとアートの発信地というのは心強いテーマだと思いました。そのテーマ通り、随所に日本の造形美と伝統色がちりばめられていました。堀木エリ子さんの大きな和紙作品もエスカレーターの吹き抜け部分に数枚掛けられており、実際の重量は相当なはずですが、見た目にとても軽やかな空気感を添えていました。
サントリーミュージアムのパーティションには、京都の窓(虫籠窓(むしこまど)や縦格子など)を思わせる縦に長い桟が何本も通っており、モダンな印象の奥に日本人の昔からの造形の知恵を感じました。それが新しくも古く、時間が経っても美しい印象を残すであろうと想像できました。
職業柄もちろん照明も見学しましたが、照明は特に変わった手法は使っていなかったものの、「隙が無いな」と思いました。たとえば建築化照明なら光のグラデーションが綺麗に回っていて途切れや映り込みが全くない、邪魔になるところに別の照明が来ていない、という風に普通の商業施設なら階段やトイレ前など、気を抜きがちな場所が多少有るものですが、全く照明のミスが無かったことに驚きました。トイレのドレッサーもさすが、鏡の両サイドから照明が当たる造作でした。
さて、そんなミッドタウンの中に一つだけとてもお気に入りのお店を見つけました。
NAGAEという名の、瀬戸の陶磁器ショップです。
http://www.nagae-seto.jp/
http://www.tokyo-midtown.com/jp/shop/201/index.html
ミッドタウンのお店は入り口が自由に開放されている店がほとんどですが、NAGAEというお店はわざわざ、中がかろうじて透けて見えるようなガラスの壁を作り、入り口に小さなドアを設け、さらにドアを閉めています。ドアを開けて入るのはちょっと勇気が要りますが、自分もお店をしている経験から臆することなく入ってみました。
陶磁器について、1対1で接客していただき、1時間くらいそのお店でお話を聞きました。最後に名刺を置いて出たのですが、その間に他のお客様は誰も入って来ませんでした。どうしてドアを設置して、開店しているのにドアを閉めているのか尋ねると、こんな答えを頂きました。
「私どもは、ゆっくりとお客様にご説明したいのです。説明なくしては私どもの商品の良さはご理解頂けません。そのために、説明の途中で他のお客様が頻繁に出入りされることの無いよう、ドアを閉めているのです。」とのことでした。
ミッドタウンにはあのリッツカールトンも入っています。このNAGAEさんのお店の接客の心を聞いて、通じるものがあるように思いました。接客の心、対話を大切にする心、それはあらゆる人の心に通じるものだと思うのです。「物を売るのではない、お客様に新しい生活の一部を得て頂くのだ」と、私も日々思っています。
とてつもなく人の多い東京で、とても心のこもった1対1の対話をしていただいたお店の方の対応が心に残りました。
また、不思議なことに日本の文化の発信地を目指すミッドタウンにいて、なぜかデザインのことだけを考えていたデンマークでの日々のことを思い出しました。余裕のある空間に取り囲まれると、その時期の自分に少しだけ戻れるようです。心地よいデザインの世界が、日本に一つ増えたと思い、嬉しくなりました。
皆様も、東京を訪れることがありましたら、ぜひ。少し時間を作って、ゆったりご覧になられることをお勧めします。
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